AGA治療薬の効能と副作用

AGA治療薬一覧

AGA治療薬の一覧

引用:AGA薬の各製薬企業の医薬品インタビュ‐フォームから作成

AGA治療薬の守備範囲の違い

デユタステリドは頭皮の守備範囲が広い!

AGA治療薬の守備範囲の違い

ミノキシジル(内服)について

開発と承認の経緯

  • 1960年代: アップジョン社(現ファイザー)が高血圧治療薬「ロニテン(Loniten)」として開発。
  • 不思議な副作用: 高血圧治療中の患者に多毛・発毛が観察され、発毛効果が示唆された。
  • 1988年: 米国FDAが男性型脱毛症(AGA)治療薬として5%ミノキシジルローション「ロゲイン(Rogaine)」を承認。
  • 1991年: FDAが女性向け2%ミノキシジル溶液を承認(Women’s Rogaine)。
  • 1996年: 特許終了によりジェネリック薬が市場に登場。

現在の使用状況

  • ミノキシジル内服薬はAGA治療に広く使用され、臨床試験や研究が続けられている。
  • 国内ではミノキシジル内服薬はいまだに未承認であり、処方に際しては、同意説明文書への署名と年一回の健康診断が必要。

ミノキシジルの作用機序

  • 正確なメカニズムは不明だが、血管拡張作用により頭皮の血流を改善し、毛包に栄養が行き渡りやすくなる。
  • 毛母細胞の活性化や発毛シグナル(VEGF*、IGF-1**)の産生が確認され、ヘアサイクルの成長期を延長する。
    このように、ミノキシジルは偶然の発見から発毛促進剤として広く使用され、多くの人々の髪の健康に貢献しています。

VEGF*:血管内皮細胞増殖因子

IGF-1**:インシュリン様成長因子-1

ミノキシジルを使用できない人

  1. ミノキシジルアレルギーの人
  2. 人工透析を受けている方
  3. 高齢の人
  4. 重症な高血圧症、低血圧症、心疾患、腎臓疾患、肝機能障害のある方

AGA進行ステージに沿った治療イメージ

AGA進行ステージに沿った薬の治療イメージ

Norwood OT. South Med.J. 1975.68(11):1359-1365より作図

AGA治療の症例

AGA治療の症例デュタステリド(0.5mg)とミノキシジル(5mg)を朝内服。亜鉛サプリも併用
当院の考えるAGA治療薬の流れ

(患者様のご要望・状態に合わて最適化します)

当院が考えるAGA治療の流れ(患者さんのご要望・状態に合わて最適化します)

AGAの診断(毛髪のDTH測定によるAGA診断キット)について

毛髪DHT測定キットは、毛髪中のジヒドロテストステロン(DHT)レベルを測定するための家庭用キットです。

DHTはテストステロンの代謝産物であり、男性型脱毛症(AGA)の診断や予測に最近使われています。

使用方法:毛髪の採取(頭皮から数本の毛髪を抜きます)

毛髪の送付:採取した毛髪を検査機関に送ります。

結果の受け取り:検査結果は数日から数週間で受け取ります。

結果の解釈:

高いDHTレベル⇒脱毛症のリスクが高い。

正常なDHTレベル⇒脱毛症のリスクは低い。

利点:早期発見。脱毛症の予防や治療を早期に開始できる。

AGA診断キッド

注意点:家庭用キットは臨床検査ほど制度が高くない場合があります。理由として外的要因(例えば、毛髪の汚れ、仕事で常に帽子を着用しているなど)が結果に影響を与えたり、キット結果と実態が乖離したりなど、キット結果のみでは診断できない場合もあります。あくまで目安ととらえた方が良いかもしれません。治療開始については専門医と相談することが重要です。当院では要望があれば、当該キットを郵送もいたします。ご相談ください。